けさ、たまちゃんは2日ぶりのご帰宅でにゃす。
おかえり〜、たまちゃん。
私たちネコって賢いでしょ、こうして無用のコンフリクトを避けているのにゃ。これでみんにゃうまくやっていけるってわけにゃ。
「さて、レイちゃん。きのう、たくさんのクロネコさんを紹介したから、この機会に私たちの『秘密』をカミングアウトしておきたいんだけど・・・」(晶子)
「うん、にゃ〜に?」(レイちゃん)
「実はね、私たちがクロネコさんと暮らすの、レイちゃんが初めてではないのよ・・・」(晶子)
ええ!!!
ガーン!!!
にゃにそれー!
どういうこと?!
「実はね・・・レイちゃん。私たちがアメリカで大学院生だったときに、学生たちでシェアしてたおうちの大家さんがクロネコさん2匹飼ってたの。『くろちゃ』と『ペケタ』。まあ、みんなそれぞれ勝手な名前で呼んでたんだけどね。
それで、下宿人たちを置いて大家さんがもっと大きな家に引っ越したとき、寂しいからってみんなでペケタを譲り受けたの。
これがペケタよ。昔の写真。
これは、ネコおもちゃでペケタと遊ぶ主人。若いでしょ。
で、みんなで順番にネコ缶買って来たり、世話してたんだけど、ある日、急にペケタの姿が見えなくなったの。
みんな心配してたんだけど、2、3ヶ月して、3軒先のきれいなおうちのお庭の芝生で、ツヤツヤになって幸せそうなペケタが目撃されたのよ。ペケタは自主的に、より良いおうちに引っ越してたのね。私たち学生じゃ一番安いネコ缶しか買えなかったからね。」(晶子)
ふ〜ん、そんにゃことがあったの・・
ちっとも知らにゃかったにゃ。
私はご主人と晶子の唯一のクロネコ、いや、ネコだと思ってたにゃ・・・。
「レイちゃん、ショックだった?でも、いつかは言ったほうがいいと思って・・」(晶子)
ううん、だいじょうぶ。私、今、幸せだもんにゃ・・・。